ロシア特使が訪米、経済協力を模索 北極圏やレアアース分野での連携に期待

(VOVWORLD) - ドミトリエフ総裁は「アメリカとの関係には前向きな動きが見られる」と語り、ウクライナでの紛争が始まって以降、アメリカを訪れたロシア政府関係者としては最も高い地位にある人物となりました。
ロシア特使が訪米、経済協力を模索 北極圏やレアアース分野での連携に期待 - ảnh 1ロシア直接投資基金(RDIF)のキリル・ドミトリエフ総裁(写真:Kremlin.ru)

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の経済協力特使であり、政府系ファンド「ロシア直接投資基金(RDIF)」のキリル・ドミトリエフ総裁は、3日、アメリカの首都ワシントンを訪問しました。北極圏の開発やレアアース(希土類)資源などをめぐり、アメリカとの協力の可能性について協議したと述べました。

ドミトリエフ総裁は「アメリカとの関係には前向きな動きが見られる」と語り、ウクライナでの紛争が始まって以降、アメリカを訪れたロシア政府関係者としては最も高い地位にある人物となりました。

ロシアの報道陣とのオンライン会見では「北極圏やレアアース、その他の分野で、建設的かつ前向きな関係を築く可能性について話し合った」と説明しました。さらに、「航空便の再開に向けた積極的な取り組みも行われており、この点で進展を期待している」と付け加えました。

一方で、「意見の相違が残っている」ことも認め、「さまざまな面で対立はあるが、そこには対話というプロセスがある。それが相違を乗り越える助けになると考えている」と述べました。

また、米ロ関係については「前向きな兆しはあるが、すべての課題を解決するにはさらなる会談が必要だ。対話と解決には時間がかかるが、確実に前向きに、建設的に進んでいる」と述べました。

ホワイトハウスはこの協議について、公式なコメントを出していません。

アメリカのメディアによりますと、ドミトリエフ総裁は2日にアメリカに入国し、トランプ政権の特使であるスティーブ・ウィトコフ氏とホワイトハウスで会談したということです。

トランプ大統領はロシアとの関係改善に意欲を見せる一方で、ウクライナでの紛争終結に向けた進展の遅れに対しては、苛立ちを募らせていると伝えられています。(AFP通信)

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